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相続財産を寄附したい!どんな手続きが必要ですか?【新潟相続専門税理士ブログ】

 

Question
先日母が死亡し、私たち共同相続人が遺産を相続しました。
その財産の一部を、母の母校である私立の学校法人に寄附したいと考えています。
以前、寄附をした財産には相続税は課税されないと聞きました。今回の相続税の申告手続きはどのようにしたらいいか、教えてください。

 

 

 

Answer
おっしゃっている通り、相続や遺贈により取得した財産を、特定の法人等に寄付した場合は、その寄附をした財産には相続税がかからないという特例があります。
この特例を受けるためには、次の要件全てに当てはまる必要があります。

1. 寄付した財産は、相続や遺贈によって取得した財産※であること。(相続や遺贈で取得したとみなされる生命保険金や退職手当金も含まれます。)
※ただし、以下に挙げる財産は贈与の対象にはなりません。
・相続開始前3年以内の贈与財産
・相続時精算課税制度適用財産

2. その取得した財産を相続税の申告書の提出期限(相続の開始から10か月以内)までに寄付すること。

3. 寄付した先が、国、地方公共団体、教育や科学の振興などに貢献することが著しいと認められる公益を目的とする事業を行う特定の法人であること。

その上で、提出する相続税の申告書については以下の記載、添付書類が必要になります。

①措置法第70条第1項の非課税の規定の適用を受けたい旨の申告書への記載。

②当該学校法人がその財産の贈与(寄付)を受けた旨、贈与年月日及び贈与財産の明細を記載した書類の添付。

③その学校法人が特定の公益法人に該当することについて所轄庁が証明した書類の添付。

 

以上の手続きにより、その贈与した財産の価額については相続税が課税されないことになります。
相続財産の寄附については相続人間で揉めてしまうケースも見られますので、被相続人の意思を確実に伝えるために遺言書を活用するのもよいでしょう。

 

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