農地等の贈与者が死亡した場合の相続税はどうなりますか?【新潟相続専門税理士ブログ】
Question
私は、3年前に母から農地を贈与され、贈与税の納税猶予の申告手続きをして適用を受けていました。
しかし先日母が亡くなり相続税申告が必要になりました。
今回の場合、課税関係や申告の手続きはどのようになるのでしょうか。
Answer
贈与税の納税猶予に係る贈与者が死亡した場合は、その納税を猶予されていた贈与税は免除されます。
この場合「贈与税の免除届出書」を贈与税の納税地の所轄税務署長提出し、免除の手続きをする必要があります。
この手続きにより贈与税は免除されますが、対象となっていた特例農地等は死亡した贈与者から相続により取得したものとみなされ、相続税の対象となります。
この特例農地等の価額と他の相続財産の価額が相続税の基礎控除額を超える場合には、相続税申告及び納税が必要になります。
またこのような場合、特例農地等の相続税の課税価額の計算においては、贈与時の価額ではなく相続時の価額になります。
なお、相続又は遺贈により取得したものとみなされるのは、贈与者の死亡の日において贈与税の納税猶予が適用されていた農地等に限られます。
贈与者の死亡前に任意譲渡等の事由により贈与税の納税猶予の期限が確定している場合については、このようなみなし規定の適用はありません。
以上のように、相続又は遺贈により取得したとみなされた農地等については、相続税の納税猶予及び免除の適用を受けることができます。
今回の事例のような場合は、一般の相続手続きよりも注意すべき点などが多くなり、慎重に進めなければなりません。お困りの際はぜひ専門家にご相談ください。
【新潟で相続(相続対策・相続手続き・相続税申告)について相談するなら税理士法人フォーカスクライド(新潟オフィス)までご連絡ください。】
シェアする